マインド六畳一間

扇風機の写真

 私の派手なシャツのあいだから顔を出したあと、ほんの一瞬だけ「うわ」みたいな顔したのがわかったから、ベッドに横たわったまま「わかるやろ? 今この秘密基地に熱源を二人分受け入れる余裕はありません」って言うたら「なにをしているのか聞いても?」と返ってきたので、天井をじっと見つめたまま「なるべく余計な熱を発生させないように“無”をやってる」って答えた。そしたら「無……」と反芻する声が聞こえたから「それは楽しいのかい?」とか聞いたらマジでシバくしな、と先に釘を刺しておく。
 いやホンマに暑い。暑すぎる。リビングの巨大な扇風機を回したところで、熱風が移動するだけでなんも改善されんからどうしようもない。湿度はないけど全身しっとり濡れてて、一周まわって湿度七十パーセントぐらいの気持ちやし。
 そうやってうんうん唸ってたらいつの間にか金髪が見えなくなってたから、流石に帰ったか……って立ち上がったら、なんかオレンジ色の物体を手に持って飛び出してきたからびっくりした。オレンジのアイスキャンディやった。
 いつの間にかジャケットを脱いで、袖まくりした状態でアイスキャンディを掲げてるからなんかもうどうでもよくなって、二本くっついたそれを真ん中で割って二人で汗だくになりながら食べた。アホやな~。綺麗に割れてよかったわ。暑いなか喧嘩したないからな。アイスは美味しかったです。




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